Ceramic moon Plastic stars

大体漫画とかアニメの感想を書いてます。こう、妄想が溢れそうになった時の受け皿としても活用。

ほー、こういうのでいいんだよ、こういうので

休日に早起きという高難度クエストをこなして観てきました。「劇場版シティーハンター 新宿Private Eyes」。
評価としましては、すっごい厳しく点を付けて、100点満点の100点。

 

ネタバレされてるツイート置いておきますね>https://twitter.com/hirob0911/status/1094450043682119680

 

なんだかんだ言ってすでに本放送から20年経ってるわけですよ。オリジナルスタッフが終結! って言っても時の流れは確実に過ぎているわけで…。
正直なところ、声優さんの声も「……あれ…?」と感じる事もありました(あえて観直してないので記憶との比較ですが)。
当然キャラデザだって違うわけでね。何か今風のちょっとスッキリしてる感じですよ。「あの頃」を完全再現とはいかないのが現実です。

 

更に〇〇〇の〇〇〇〇を〇〇〇〇描写がないって言うのも痛い。彼の見せ場が…アレだけ前振りはしてるんだから、むしろそれしかなかったと思うんだけどなぁ(「弟子」はしっかり活用していたけども)。

 

それからこれはもう無粋なツッコミですが、流石に機銃掃射を主人公補正だけで避けてる感が強い。
1、2シーンくらいならしょうがないかなぁと思うけれど、結構そういうシーンが多くて幾ら何でも敵が当てる気ないんじゃないかとすら。もっと細かく遮蔽に隠れるとかしないと…とか思うけど、これはもうそういうものだと割り切るべきものなんでしょうねぇ。

そういうとこがどうにも難点ではあるよね、と。


…と、自覚した上で、それでもなお最高だった!

 

作品に対する思い入れやノスタルジーを排して…と言いたいところだけど、正直無理。
というか、余りにも「僕が大好きなシティーハンター」を完璧に叶えてくれていて、その辺の嬉しさを拭う事が出来ない。

まさに「ほー、こういうのでいいんだよ、こういうので」。
余計な事(アレンジや追加要素)をしないで原作が持つ魅力を真摯に、かつ純度を上げて描いているのが、ほんとに素晴らしいという他ありません。

 

あぁいや、あえて余計な事をしていると言えば、「話(トラブル)を大きくし過ぎている」ってとこですか(劇場版の意味…)。
個人的には獠に世界を救ってほしいんじゃなくて、依頼人を救いながら香や海坊主達と丁々発止のやり取りをし、ついでに街のトラブルを掃除してくれる程度でいいんですよねぇ…。

 

それから、これは余計な事ではありませんが、今回の追加要素(新設定)のあの人達。非常に…非常においしかった! その登場自体が大きなファンサービスである事もあることながら、話への組み込み方が上手くて…正直、今作で一番面白いシーンでしたw

 

そしてアクション全般は見どころばかりで非常に楽しかった(上で主人公補正がどうのと言ったのは)。
もちろんガンアクションも良かったんだけど、兎に角蹴り。男が見ても憧れる長い脚をブンブン(いや、もっとシャープな効果音になるけど)振り回して、野郎どもを蹴り飛ばす爽快感が癖になります。

 

で。
「これだよこれ」っていうのはどういうとこかと言えば……ファンが求めてる事はほぼ叶えられてるんですが、その中で個人的にツボなのはやはり「獠と香の距離感」でしょうか。
もうねぇ…ファンの方ならわかってるとは思うんですが、この二人だからこその独特の距離感って言うのが見事に描写されているんですよ。「そうそう、そうだよなぁ…」っていう、自分が抱いているイメージがまた画面で見れるこの贅沢さ、ですよ。

改めて、この二人のパートナーとしての関係って素敵だなぁと再確認した次第。

 

脚本もほぼ文句なし(上で余計な事云々言うて)。
登場すべき人が全て登場し、そして皆見せ場がある。当たり前のようですが、これかなり凄い事だと思います。
だってまさかあの人まで出てくるとは思ってなかったよ? そして確かにこの人が出てこなきゃいけないな、という説得力。

 

そしてBGM。
当時はそこまで気にしていませんでしたが、今になるとシティーハンターはテーマ(J-POP)とかなり強烈に結びついていたんだなぁ、と。
ネタバレでも言われてますが、EDで「Get Wild」が流れるのはもちろんとして、いきなり冒頭からあの曲が流れ容赦なくテンションを上げられる。更に要所要所でテーマが挿し込まれ、懐かしさと共に「あー、やっぱりかっこいいなぁ」と。どれもこれも好きな曲なんですよねぇ。
…個人的に、EDはもうツボるしかない。
正直、「Get Wild」は最低条件なんですよね。「そこから更に」をやってくれたのが嬉しくてたまらない。更に曲だけじゃなく、あの演出。大好きだったんだよねぇ、あの空気感が…。


そんなわけで。
恐らく、初めてシティーハンターを観る人でもきっと面白いはず。
コメディハードボイルドアクションとして十二分の出来ですし。
そして、シティーハンターが好きだった人、現在進行形で好きな人は絶対見る価値がある。見ない理由が皆無です(断言)。

あぁ、もう1回観たいわー。

 

余談ですが、「彼」の声、ビジュアルだけだと櫻井(孝宏)さんのイメージでしたw