Ceramic moon Plastic stars

大体漫画とかアニメの感想を書いてます。こう、妄想が溢れそうになった時の受け皿としても活用。

「ごうつホビー祭り」を語る

<はじめに>
このレポートはイベントというものに参加した経験が(ほぼ)皆無の人間が書いております。
「いや、当たり前でしょそんなん」と思われる点があっても生暖かく見逃していただければ幸いです。

 

8月25日・26日に島根県江津市で開催された「ごうつホビー祭り」に参加してきました。
地元の有志の方々が主となって企画されたお祭りで、津々浦々のモデラーさんが作成されたプラモデルの展示を始め、プラモデルの組み立て体験やジオラマ作成体験、エアガンの試射(射的)、ぷよぷよ大会、ボードゲームの試遊…等々、多種多様なホビー=趣味・遊びに実際に触れて、遊ぶことができる…とそんなお祭りです。

 

このお祭りが、凄く良かった。

 

この2日間を思う時、楽しいとか面白いとか、色んな感情があるんですが、ちょっと時間をおいて思い返し、感情をこねくり回してみると、出てくる言葉は「良かった」と言うのが一番的を得ているような気がします。

 

何せ、祭りに参加している人達が皆楽しんでいる、っていうのが良いんですよね。楽しんでいる、楽しませよう、そんな雰囲気に満ち満ちてた(もちろん、イベントだからそうあるべきだし、準備や対応など表には出てこない苦労があったとは思いますが)。
例えば、小学生の男の子達がガンプラの組み換え体験を「あの部品がない」「これカッコよくない?」とか言ってガチャガチャやってたり。
お父さんが「このF1」と展示のプラモデルを指さすと、男の子が「うわ、キラキラしてる」と食い入るように見たり。
MTG(カードゲーム)の体験会に参加した小学生。ルールが分からなくて「よく分かんない」「つまんない」(子供は正直だ(苦笑))と言い出すけれど、お母さんが「難しいねぇ、でもカードが綺麗だし、色々ありそうよ」と促してたり(最終的には、「あ、何か分かってきた」と男の子)。

他の催しにも常に誰かが興味を持って立ち寄ってる。とにかく、皆が皆、楽しむ事に一生懸命でした。
それを見てたら、何というか…「あぁ、人にはまだ、こんなにホビーを楽しむ力があるんだ」と思ったのです。
正直なところ、プラモにせよカードゲームにせよ「実物が必要な趣味」というのは敷居が高く、今や遊びとはゲーム(ひいてはスマホゲー)が主流になっていると感じてました(実際そうかもしれない)。
でも、実際に触れてみれば…いや、「こんなものがあるよ」と示してあげさえすれば、人はそれに触れることに躊躇しない。どうにかして楽しもうとするんだ、と改めて実感。そして同時に「実物」「体験」が持つ圧倒的な力、というものも感じました。

 

そう、私だって圧倒的な力に飲まれたのです。
大型スクリーンで映し出されるぷよぷよ通の真剣勝負に熱さを感じたり(何やってるかはさっぱり分からない)、使用する素材にも作り方にも妥協してないジオラマ作成体験(無料!)にプロ意識と本気さを感じたり。
工具メーカーのゴッドハンドさんの実演にはホント引きずり込まれる感動がありましたね。すっごい綺麗に切れるんですよ!! ホントすっごい!!!(語彙力)
そして何より、展示されてるプラモ作品の作り込みの凄さ、表現力! …もさることながら、多種多様な作品のいずれからも、「これがかっこいんだ!」「これが好きなんだ!!」という熱意が叩き付けられてる印象を受けます。

 

基本、ガンプラとFA:Gばかりを作ってる私ですが、戦車や空母、ファンタジーフィギュアだって良いと思わされたのです。
あぁ、こんな作り方があるんだ。こういうものも面白い…そうしているうちに、うずうずしてくるわけで。
つい、プラモデル組み立て体験コーナーの一画を借り、物販コーナーで買ったガンプラを2日間にわたって組み立ててしまうのでした。

 

冷静に考えてみれば、この場で組むメリットはないのです。ニッパーやカッターなどの基本的な道具は貸してくれますが、何だかんだで自宅の方が便利ツールがあり……あれ? でも、作業スペース狭いし、散らかってるし…仕上げ工程までやらないんなら、広くて落ち着いてる体験コーナーの方が…いやいや。作業のし易さとかいう以前に、自宅で出来る事に時間使っちゃってエアガンの試射や、ボドゲの体験会に参加できなかったり、ぷよぷよ大会決勝を見逃したり…幾らでもやる事があったよね、という。…でもプラモ作りたかったんだぁ…。

 

そのくらい、「本物」の熱に当てられてたって事なのです。
…そう、「本物」ですが。ここまでに触れてないものがありました。
つまりは「本物の人」がいた、っていう事。
凄い作品を作った本人がいて。
熱い思いでイベント作ってる人がいて。
余りにも本気でサンプル体験を開催してるメーカーさん。
ホビーにはそれを作った人がいて、それを楽しんでいる人がいて、楽しんでもらうための仕事を誇りにしてる人がいる…というそんな「当たり前の事」が実感できた、っていうのがジワッと大きかったなぁと思うのでした。


コミュ障拗らせまくって、ほぼ一人で各種ホビーをやってる身としては「人」の存在って希薄になってるんですよねぇ。そこにこの体験はかなり衝撃でした。それが分かったのは、やっぱり「良かった」。

 

翻って。
こんな祭り、イベントをうちの地元でもやってくれればいいのに、と悔しいやら歯がゆいやら。いや、地元だけじゃなくて全国でこんな催しをやるべき。だって面白いんだから。色々大変だろうな、とは思うのですが。

そんなわけで具体的な事は何一つ書かずに主観だけで書き殴りましたが…はっきり言って祭りの全てを楽しんだとは思ってないので不完全燃焼ではあります。
是非来年リベンジしたいですね!


…来年はもっと計画的に制作を進めて、決して突貫作業で作品を間に合わせる、なんて事が無いようにしたいものです…。


余談
出店のチキンタコスやカレー、ジェラートも美味しかったです。やはり祭りで食べるものは何でも美味い…!

あと、祭りと直接関係ないですが、泊まったホテルも非常に好印象。
お手頃価格で温泉に入れて、スタッフの方もとても感じが良かった。WiFiも助かりました…(使用料制限ギリギリ)。

ホント楽しい旅行だったなぁ……もうすでに行きたい(逃避気味)。